窃盗・万引き
1 窃盗・万引き事件について
窃盗とは,他人の財物を窃取することを言います。窃盗罪は,刑法第235条で10年以下の懲役または50万円以下の罰金に処すると定められています。
一般的に万引きといわれている行為も窃盗罪にあたりますので,上記の処遇に該当します。
窃盗,万引き事件は,認知件数において一般刑法犯の76.5%(平成22年)を占めています(犯罪白書より)。窃盗の手法も,自転車やオートバイなどの乗り物盗,車上狙い,万引きなどの非侵入窃盗,空き巣などの侵入窃盗など様々あります。
2(1)ご家族やご友人などが窃盗罪で逮捕・勾留された場合
ご家族やご友人などが窃盗罪で逮捕・勾留された場合,まず弁護活動としてできることは,勾留されないようにするための活動です。逮捕の後に勾留されないためには,容疑が事実であれば罪を素直に認めて反省し,親や配偶者などの身元引受人を確保した上で,検察官や裁判官に証拠隠滅や逃亡をしないことを主張していく必要があります。そのためには,早期の弁護活動を行うことが重要です。 また,被害者と示談をすることも重要です。
また,10日間の勾留が決定されても,弁護士を通じて被害者と示談を締結する等,逮捕・勾留されたご家族等に有利な事情の変更があれば,通常よりも早く留置場から釈放される場合があります。
2(2)起訴されてしまった場合
起訴されてしまった場合ですが,その場合でも,執行猶予を求めていくべき事案も多いといえます。そのためには,弁護士を通じてご依頼者に有利な証拠を提出し,裁判官の心証をよくしていくことがポイントになります。窃盗事件の場合でも,こちらの主張が認められ,或いは反省していることが伝われば,執行猶予がつくケースもあります。